東京の高田馬場といえば、大学や専門学校が集まる学生街であり、多くのミャンマー人が暮らすミャンマー街でもある。とくに駅周辺エリアは、ミャンマー最大の都市ヤンゴンにちなんで、東京の「リトル・ヤンゴン」と呼ばれているらしい。

そんなリトル・ヤンゴンの象徴とも言える場所が、駅前の11階建て雑居ビル「タックイレブン」だ。今回はビル2階でローカルな雰囲気を漂わせるレストラン『Mya Mint Mo(ミャミィンモ)』に行き、ミャンマー料理「ナンジートゥ」を食べてきたでござる。

・タックイレブン

山手線ホームからも確認できる「タックイレブン」には、ミャンマーレストランや食材店、雑貨屋なんかが入っている。都内で最もミャンマーな場所(とくに8階以上は完全ミャンマー)だと断言できるだろう。ざっくり言えば、アジアの市場のような雰囲気だ。

ちなみに、ビル1階のレストランは『孤独のグルメ』の舞台になったことがきっかけで、日本人客が激増したらしい。なるほど。できればミャンマー人オンリーなお店に行きたいと思っていた私は……


階段で2階へ。


嘔吐しないでください」の貼り紙にビビりつつも……



左を向くと……


ローカル感あふれるレストランを発見。うっすら聞こえる渋めのバラードはミャンマーのヒットソングだろうか。扉を開けると……

・Mya Mint Mo(ミャミィンモ)

そこはまさに求めていたローカルレストランだった。スタッフの方はもちろん、お客さんもたまたま全員ミャンマー人。完璧。さっそくメニューを確認したが……よくわからず。ま、よくわからなくて良い。日本語の説明をヒントに「ナンジートゥ(935円)」を注文した。


なお、説明には「ボリューム満点! うどんサラダ!! ミャンマー風味でパクチーと目玉焼きを絡めると絶品です」と書いてあったぞ。果たして、どんな料理がやってくるのだろうか。


約5分後……


ナンジートゥが現れた。


かなり太いナポリタンのようなビジュアル。美味しそうじゃないか。そういえば、パクチーと玉子を絡めて食べたら絶品と書いてあったな。いざ食べてみると……

お、お、おぉぉぉぉぉ……なんとも言えない常温の米麺に、パクチーとゆで玉子がもさぁ〜っと絡む。これは白目になる味。

もしかすると慣れてないとダメなやつかもしれない。ただアレだ、海外の料理は “慣れるまでの道のり” も楽しむものなのだ。だから慣れるまで少しずつ味わえばいいじゃないか! マジかよナンジートゥゥ……

と、心に言い聞かせながら食べ続けていると……本当にだんだん美味しく感じられる。ひとくち食べて気絶しそうになったのは事実だが、徐々にエスニック、アジアンな美味しさとユニークな食感に気がつく。クセになる味かもしれない。

聞けば、ナンジー(太麺)を混ぜた(トゥ)ものという意味で、ナンジートゥらしい。なるほど勉強になるな〜。ごちそうさまでした。


・雑貨屋へ

食後にエレベーターで8階へ。雑貨屋をのぞいたら、アウンサンスーチーさんのマスク(200円)などが売っていた。

ミャンマーでは政情が不安定な状況が続く。聞けば、ミャンマー軍が販売する「ミャンマービール」は提供や販売を中止しているお店が多いという。

というわけで、ミャンマーの現状や住民の思いも、リトル・ヤンゴンこと高田馬場で知ることができた。興味のある方は、ぜひ足を運んでみてほしい。


・今回訪れた飲食店の詳細データ

店名 Mya Mint Mo(ミャミィンモ)
住所 東京都新宿区高田馬場2-19-7 タックイレブン高田馬場2F
時間 11:00〜20:00
休日 無休

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼購入したマスク