サッカー史に残る伝説のひとつに必ずと言っていいほど挙げられるのが、マラドーナの「神の手ゴール」だ。W杯の大舞台で起きた世紀の大誤審は、世界中に衝撃を与え、今でも語り継がれている。

それからというもの、ハンドから決まったゴールが劇的な結末を迎えると「神の手」なんて呼ばれることもしばしばだが、現在行われている南米最強の国を決める「コパアメリカ」でハンドから決勝ゴールが炸裂! さっそく「神の手ゴール」と騒ぎになっている。

・ペルーの選手が神の手ゴール

2016年6月13日、ブラジル vs ペルーの試合で神の手ゴールは炸裂した。0−0のスコアレスのまま迎えた後半30分、ペルーが右サイドから崩すとクロスからゴール! 均衡が破られ、ペルーは歓喜の渦に包まれた。が、しかし! じっくり見てみると……

・誤審のまま試合再開

実は誤審だったのが、このゴール。ペルーの選手がドンピシャで合わせたと思いきや、詐欺師も真っ青になるほど巧妙なハンドだったのだ。もちろん、近くで見ていたブラジルの選手たちはすぐさま抗議。試合が中断し、一度は判定が覆るかと思われたが、結局認められてしまった。

・屈辱の敗退となったブラジル

6分ものロスタイムが追加され、ブラジルは猛反撃に出るも、試合終了間際の決定機を逃して万事休す。その結果、ペルーは公式戦で41年ぶりにブラジルから勝利。神の手ゴールとはいえ、大金星を挙げて決勝トーナメントに駒を進めた。

主力の多くを欠いたブラジルであったが、サッカー王国に言い訳は許されず。29年ぶりのグループステージ敗退となった代償は高くつくことが予想され、2014年のW杯後に就任したドゥンガ監督の解任は避けられないか。今後は監督の去就にも注目が集まりそうだ。

参照元:Twitter @TyCSports
執筆:原田たかし

▼抗議するも判定は覆らず


▼完全に手だ


▼こちらはマラドーナの「神の手ゴール」