スマホユーザーの多くがメールをほぼ使わなくなり、LINEに代表されるチャットに移行した理由はなんだろう? ここで言いたいのは「スマホが普及したから」なんて外的な要因ではなく、その本質だ。私、P.K.サンジュンなりに一言で表すならば、ズバリ「人間だから」となる。

どういうことかというと、人間とはとても面倒くさがりな一面を持つ生き物。なので、チャットを使ってしまうとメールの「宛先を入れる」「送信する」などのステップが死ぬほど面倒くさく感じるようになってしまった、ということだ。ただし、まだまだメールがメインで活躍するシーンが存在する。それは仕事、つまりビジネスシーンである。

・将来的にはメールもなくなるハズ

超が付くほど先進的な思考の持ち主、または職場でない限り、チャットで全てのやり取りをしている人は少ないだろう。噂によるとホリエモンこと堀江貴文さんは全ての連絡をLINEで行うそうだが、効率を考えたら本来そうあるべきだし、おそらく将来的はそれがあたり前になるのだろう。

ただし、2019年現在はそうではない。我々ロケットニュース24も社内連絡はチャットで済ませているが、取引先とはメールでやり取りをするケースがほとんどだ。それ自体は甘んじて受けるし、致し方ないことだと考えているが、メールの冒頭の、


「お世話になっております、〇〇の〇〇です」


……はマジでそろそろいらないと思う。

・本当に必要なのか?

初めてやり取りをする相手ならばまだわかる。挨拶は人間の基本、「お控えなすって」的な仁義を切る意味合いも兼ねて「お世話になっております、〇〇の〇〇です」も百歩譲ろう。だがしかし、何度もやり取りをしている相手に、今さら「お世話になっております、〇〇の〇〇です」は本当に必要なのだろうか?

そもそも、今のメールは開く前に「誰から来ているのか?」わかる仕組みになっている。きっとほとんどの人がメールを開く際、誰から送信されたものなのか理解しているハズだ。わかって開いているのに「お世話になっております、〇〇の〇〇です」もクソもないではないか。

果たして「お世話になっております、〇〇の〇〇です」からメールが始まる理由はなんだろう? 礼儀正しいから? みんながそうしているから? 私から言わせれば「礼儀だから」「みんながそうだから」と思っている人は “思考が停止している” と言わざるを得ない。

・やめにしないか?

なので、私のメールは「〇〇様。この前の件いかがでしょうか? 〇日までに返事をいただけると助かります」くらいで済ませている。最後の「よろしくお願いいたします」も付けない。メールはあくまで連絡手段であり、究極的に言えば要件さえわかればいいのだ。

「たかが、それくらい書けよ」と思う方もいることだろう。だが、たかが宛先を入れて送信するだけのメールが面倒になった結果、多くの人がチャットを利用している事実を忘れてはならない。そして私は大の面倒くさがり屋。簡略化できることはもっともっとしたい

もちろん、面倒くさがらずに真正面から取り組むべきことがあることも理解しているつもりだ。人間、面倒くさいだけでは生きていけない。……んが「お世話になっております、〇〇の〇〇です」に関してはマジでいらないと思うだが、あなたはどうだろうか? もうそろそろやめにしないか?

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.