我回来了ーッ!(ただいまーッ)、久々に更新の“かつて中国住みだった沢井メグが中国料理を粛々と作るコーナー「沢井メグのリアル中華」。1年2カ月ぶりの第12回は、いまが旬のインゲン豆を使った「干煸四季豆(ガンビエンスージードウ)」だ。

ほぼインゲンでメインが張れ、しかも箸が止まらない。いわば「中国版無限インゲン」である。ほら、いまの時期、家庭菜園とかでメッチャできるやん? 豊作なのは嬉しいけど、さすがに飽きるやん? だがこのレシピがあれば怖くない! むしろ「もっとインゲン!」となること間違いなしだ。

・干煸四季豆とは

中国料理の名は、「調理法」と「材料」の組み合わせであることが多い。たとえば「炒めた」「ご飯」で「炒飯」というように。その法則で「干煸四季豆」を見てみよう。

「四季豆(スージードウ)」とはインゲンのこと。そして「干煸(ガンビエン)」とは少量の油でカリっと炒める調理法、よく四川料理で見られると言われている。そう、干煸四季豆は四川料理なのだ。まとめると「カリッカリに炒めたインゲンマメ、四川料理なのできっと辛ウマいヨ!」ということ。

うーん、聞くだけでご飯やお酒が進みそう。さっそく作ってみよう!

【材料】(1人分)

・インゲン 120g
・豚ひき肉 10g
・ザーサイ15g
・生姜1かけ
・にんにく2かけ
・片栗粉 小さじ1/2
・醤油小さじ2
・お酒 大さじ1
・唐辛子 10粒
・味覇 小さじ1/2
・塩 少々
※塩分が多いザーサイを使う場合は、塩や味覇を加減してください
※にんにく、しょうがはチューブでもOK

【作り方】

1.インゲンの筋をとり、食べやすい大きさに切る

2.唐辛子、ザーサイ、にんにく、しょうがはみじん切りに

3.肉に酒、醤油、片栗粉、にんにく、しょうがを混ぜておく。にんにくとしょうがは2/3ほど残しておく。

4.インゲンを少量の油で火を通し、いったん皿にあける。炒めるというより、素揚げするイメージに近い。よりヘルシーにいきたい人は少量の油を塗って、オーブンで焼いてもOKだ!

5.フライパンに唐辛子と残りのにんにく、しょうがを入れ、香りがたってきたら肉を炒める。

6.ザーサイとインゲンを投入し、10秒ほど炒める。最後に塩、味覇で味を整えれば完成だ。

食べてみると……ああああ、インゲンってこんなにホクホクして甘かったっけ!? 日本でインゲンというと胡麻和えなど茹でたものが多いと思うが、干煸すると食感だけでなく味もまるで違う。ジャガイモのような甘さが出るのだ。

また唐辛子のピリリとした辛さが、インゲンの甘さを引き立て、食欲を刺激し、もうお箸が止まらない! 干煸四季豆では肉がむしろ脇役だ。1人で2倍も3倍も食べられそう。

下準備5分、調理10分と言われるくらい簡単。なのに美味しい。さらにインゲンの大量消費にもってこいだ。

なお、この料理法は私が中国で食べたものを勝手に再現したものだ。現地では味付けにザーサイではなく、梅菜など別の漬物や、味噌を使うものもあるので、自分の好みの味を探してみてもいいかもしれない。

★こちらもどうぞ→『沢井メグのリアル中華 』シリーズ

Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.