大きな厚紙のボックスにコレクションアイテムやキットが入っていて、毎号せっせと集める本──書店でもすっかりおなじみになった分冊百科。とくに創刊号は表紙がパカッと開いて、中身が見えるようになっていることが多いよね。

そんな分冊百科が、カプセルトイの世界にも進出!? しかも価格は廉価クラスの200円。わずか200円とは思えないこだわりなので、ちょっと見ていただきたい。


・「ざ・標本付! 昆虫百科事典マスコットVOL.1(カブトムシ編)」

本体はマッチ箱よりも小さい、紙製のボックス。ボールチェーンがついているから、キーホルダーといえるだろう。表紙には図鑑のような昆虫写真。

表紙を開くと、2ページに渡ってアトラスオオカブトに関する説明がある。東南アジアに生息していることや、名前が巨人アトラスにちなんでいることなど、タテヨコ数cmの小さなスペースながら本格的な内容だ。

さらにページを繰ると、その虫の標本に見立てたミニチュアが入っている! デアゴスティーニみたい!!

しかもこの標本、眺めるだけじゃない。箱から取り出せる。


裏面もしっかり作り込まれているぞ。繰り返すが、これ200円。


最近じゃ500円を超える商品も珍しくない中、低価格でクオリティを保つことは難しい。でも本当はランダム性を楽しむものなのだから、「もう1回!」と気軽に買えてこそカプセルトイなんだよね。

もしこれが300円なら、1000円で3個しか買えない。でも200円なら5個買えるからな。この違いは大きい。

子どものお小遣いでも手の届く価格に優しさを感じる。昆虫好きには、たまらないのでは? 

こちらはエレファスゾウカブト。黄色くて立派! 世界でもっとも体重が重いカブトムシなんだって。ほうほう。

さっきのアトラスオオカブトはクワガタみたいな左右の角があったけれど、エレファスゾウカブトは1本角なんだな。

そしてグラントシロカブト。全身が白い、珍しいカブトムシだという。へぇぇぇ。


とくに昆虫に詳しくない筆者には、初めて聞く名前ばかり。ほかに名を連ねるのも「アクティオンゾウカブト」だとか「オキナワカブトムシ」だとか、このラインナップからも企画担当者の昆虫愛……もとい、こだわりが見えるよう。

しかも全10種もある。やたら多いよ! コンプにアツくなってしまうだろ!!


もちろん複数種類をランダムに売るブラインド販売がカプセルトイの特徴だけれども、全5~6種という商品が大多数じゃないだろうか。10種はかなり多い方。昆虫好きの友達同士でトレードするのもいいね。

さらに第2弾「クワガタムシ編(全5種)」も販売中! カブトムシを集めたら、そりゃクワガタも欲しくなるでしょ。この妥協のなさ、熱量の高さ、好感しかない。


・図鑑っぽく飾ろう

標本を取り出して遊ぶのもよいけれど、図鑑のように背表紙を並べて飾ることも可能。豆本みたいで楽しい。

ボールチェーンはついているが、構造的にはあまり強くないと思われるので、カバンなどにつけるのはオススメしない。

知識と実物が結びついて、コレクション性もあって、筆者は昆虫好きではないけれど、このコンセプトに惚れてしまう。昆虫好きなお子さんがいたら、ぜひ教えてあげて欲しい。小さな興味から、未来の研究者が生まれるかもしれないぞ。


執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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