日本でもっとも知名度のあるチャリティー番組といえば、日本テレビの「24時間テレビ」である。41回目を迎える今年は、メインパーソナリティに「SEXY ZONE」。そして恒例の100キロマラソンは、水泳と自転車を加えたトライアスロン形式で、お笑いコンビ「ANZEN漫才」のみやぞんさんがチャレンジし、見事完走を果たした。

そういう私(佐藤)は、今までに一度も日本武道館に募金に行ったことがないことに、放送2日目の2018年8月26日の朝、気が付いた。これはイカン! ということで、急いで日本武道館に行ったぞ!!

・番組を見ない理由

実は私は、ここ数年番組を見ていない。それには理由がある。決して、面白くないとかそんなことを思っている訳ではなく、歳をとると涙もろくなってしまって、1分以上見ると滝のような涙を流してしまうのである。もう頭痛がするくらい泣いてしまう危険性があるので、ここ数年は1分以上見ないように努めている。

それはさておき……。


・武道館といえば!

武道館に行くのは人生で3度目である。初めて行ったのは、19歳の時。つまり今から26年前(1992年)のこと、「スキッド・ロウ」というロックバンドの来日公演で、足を運んだ。残念ながらボーカルのセバスチャン・バックが脱退して以降は、2014年に1度来日したきりで、バンドのニュースもあまり日本には届かないような状態になってしまった。

アルバム1枚目2枚目は良かったんだけど、3枚目でバンドの方向性の違いが如実にあらわれ、バンドを象徴するあのセバスチャンの声を失うことになっちまったんだよなあ~、本当に悲しい。1枚目の「18 and life」は私の青春の曲だった。懐かしいな~……。また、オリジナルメンバーに戻って欲しい…………。

おっと、思い出に耽りすぎてしまった。本題に戻そう。


・熱中症対策、虫対策

さて、いうまでもなく、武道館は九段下駅からすぐだ。しかし、訪問する前に24時間テレビの公式サイトを見ると、長い列になることが事前にアナウンスされている。熱中症対策と虫刺され対策は万全にした方が良いとのことなので、水を2本買い、虫よけスプレーを身体に噴霧して、いざ! 突撃ッ!!


田安門の橋を渡ったら武道館が見えるはずなのだが、会場内募金は最後尾から並ばなければならない。ちなみに私がたどり着いたのは、10時30分頃のことである。


案内板の示す方向に歩いていくものの、一向に行列の最後が見えない。どこまで歩くのか? と思っていると、どうやら途中で折り返してくることがわかった。前の人に続いて歩くが、折り返し地点が見えない……。



非常にゆっくりとした速度で歩き続けて約10分。やっと見えたぞ、折り返し地点!

しかしここが、募金行列全体の折り返し地点ではない。あくまでも列をさばくために設けられた、ヘアピンカーブに過ぎないのである。この先、どれほど並ぶことになるのか。


・この酷暑のなかをみやぞんが走ってるだと!?

ちなみにこの時の気温は34度。若干の風はあるものの、戸外でジッと立っているのはかなりキツイ。そこそこ体力のあるオッサンの私でこうなのだから、列に並ぶ女の子たちや年配の人にとっては、かなりしんどいはず。

いや、もっと辛い状況の人がいる。みやぞんさんだ! ジッとしていても熱中症になるような気温のなかで、100キロマラソンに挑んでいる。信じられない! 誰がそんなことを考えて、彼にやらせたんだ。正気の沙汰ではないだろう。だって、ここで立ってるだけでもしんどいんだから、命を危険にさらしているようなもんだぞ。それにしても汗が止まらない……。


・同志たちよ

並び始めて約20分。やっともとの靖国通り沿いまで戻ってきた。


御濠の端から向こう側を見ると、私の後から並び始めた人たちの様子が見える。


みんながんばれ! 最後まで完走しような!! 見知らぬ大勢の人たちだけど、何となく「同志」のように思えてきた。それにしても、濠の水が汚ねえな……。


・頭のなかで曲が流れ始めた!

約30分で最初の田安門のところまで来た。あの門の向こうには武道館が見えるはずだ。


私の頭の中では、大事MANブラザーズバンド『それが大事』が無限ループを始めている。


結局何が一番大事なんだよ! とツッコミを入れつつ、こまめに水分補給を行った。


・大きなたまねぎ

そしてついに来たぞ! 大きな玉ねぎ!!


私の頭の中のステージでは、サンプラザ中野君がマイクをとり、スポットライトの真下で「ペンフレンドの~」と歌い始めたところだった。もうすぐだ~ッ!!


ふと見ると、募金に際しての注意書きが。入場はできるけど、観覧はダメとのことだ。


・最後はもちろんアノ曲

地図アプリを見ると、もうすぐ入口に到着する。最後だ、負けるな! 負けるな俺!! 頭の中では当然のようにZARDが登場して『負けないで』が爆音で流れているに決まっている。みやぞんさんもこんな気持ちでゴールを迎えるのかな? と彼の気持ちを想像してみたが、あまりにも恐れ多いので、考えるのをやめた……


そして来ました! 24時間テレビの時の、武道館の正面玄関だーーーッ!!



おおおお!! ここ数年番組は見ていない身とはいえ、これを見るとなんだか感動するな~。ゆっくり写真を撮りたいところだけど、スタッフに「立ち止まらないでください」と言われるので、急かされるようにして中へ。

武道館内部もたっぷりレポートするぞ~! と息巻いていたのだが、残念なことに撮影禁止。


・『アンパンマンのマーチ』のカンペ

そこからは、ベルトコンベア式にただスタッフの誘導に従い、階段を上がったり下りたりしているうちにアリーナに到着。

私がたどり着いた時には、だいすけお兄さんが『アンパンマンのマーチ』を歌っていた。おお! マジかよ、生でだいすけお兄さん聞けるとは! と興奮するのも束の間、立ち止まってはいけない。募金箱に1万円札1枚を入れてそそくさと退散することに。

チラリとステージを見ると、やたらデカいカンペが出ていた。スタッフ3人がかりで脚立にのりながら、アンパンマンのマーチの歌詞を掲げていたけど、きっとだいすけお兄さんには不要だっただろう。他の共演者のために、歌詞を出していたに違いない。


・番組見なくても、募金はできる!

再びベルトコンベア式で、場外へ排出されて武道館を後にした。滞在時間は5分程度といったところだろうか。という訳で無事に募金を終えて、帰路についたのである。


今回の募金は、番組終了時に2億6787万5910円だったそうだ。そのうちの1万円に貢献できたと思うと、何だか清々しい気分になる。番組を見ていようと見ていなかろうと、募金参加はいつでもできるので、気になる人は「24時間テレビチャリティー委員会」のサイトをチェックして欲しい。

参照元:24時間テレビ読売オンライン
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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▼武道館で番組のチラシをもらったぞ