少々ハードルを上げすぎたのかもしれない──。今年に入り、私(あひるねこ)は反省していた。とんかつチェーン「かつや」の新商品に対してである。これまで数多くの “頭おかしい” 系メニューを生み出してきた「かつや」。とは言え、それが毎回続くとは限らないのだ。

その証拠に、前回は『青ねぎ味噌チキンカツ』、今回は『デミたまメンチカツ』と、非常に真っ当な商品ラッシュが続いている。なるほど、ここ最近はどういじり倒してやろうかばかり考えていたが、たまには真面目にレビューしてみるのもいいかもしれない。しかし……結論から言うと、それは無理だった。

・待望の新作

本日2020年2月7日より販売が始まった『デミたまメンチカツ』。「かつや」はハンバーグ派にもぜひ食べてもらいたいと自信をのぞかせる。丼(税抜590円)にするか鍋定食(税抜690円)するか迷いつつ、メニュー写真を見ると定食推しっぽかったのでそちらをチョイスした。

・主役はメンチカツ

鍋定食は大きなメンチカツが2個にキャベツの千切り、ご飯、とん汁(小)がセットだ。丼だとメンチが玉子でとじられているらしいが、定食は上から生卵が落とされている。

加えて見るからに濃厚そうなデミグラスソースと粉チーズがかかっており、大きさといい厚さといい かなりのボリューム。ソースもたっぷりで、先ほどからメンチがひたひたに浸っているぞ。きっと旨味が衣全体に染み渡っていることだろう。

半分に切られたメンチを持ち上げると、ズッシリとした重みが箸に伝わってくる。お肉が隙間なくギチギチに詰まっているようだ。卵の黄身とよく絡めれば……。


うむ、絶対ウマい。

頬張ると、ジューシーな肉汁とソースが口の中で弾けるように広がるのを感じる。言うまでもなくウマし。やはりメンチカツには、男の子っぽいとんかつソースよりも華やかなデミグラスソースがよく似合う。加えてご飯もよくすすむ。

メンチはキャベツの下にも隠れており、思った通りガッツリとした食べ応えだ。ただ一つだけ要求すると、粉チーズの存在感はもう少し欲しかった気もする。ここがもしサイゼなら、軽く倍はバシがけしていたかもしれないな。とは言え、総合的には大満足だった。ごちそうさまでした。


・ここから本題

さて、我ながら何の面白みもない記事になってしまったが、実はこれには理由がある。正確に言うと、入店の段階で私は『デミたまメンチカツ』どころではない事態に遭遇していたのだ。ではここで、丼か定食で悩んでいた場面にまで時を戻そう……。


「メニュー写真を見ると定食推しっぽかったのでそちらをチョイスした」


そう、この部分である。一見、私の注意はメンチの方に向いているようだが、メニューの下の方をよく見ると……。


いやコーンフレークやないか!!!

・まさかのミルクボーイ

え、コーンフレーク!? 「かつや」で!? コーンフレークはね、まだ朝の寝ぼけてる時やから食べてられるのよ。そんな時間から「かつや」に来るような客は、コーンフレークなんて求めてへんのよ。ならコーンフレークとちゃうがな! と思い再びメニューを見てみると……。


やっぱりコーンフレークやないか!!!!

コーンフレークを衣のかわりにして、鶏肉をカラッと揚げとるやないか! 3月6日に発売されるという『ザクザクスパイシーチキンカツ丼』。この “ザクザク” と表された食感はきっと、コーンフレークによるものに違いない。開発担当者の頭ん中どうなっとんねん。

・さすが俺たちの「かつや」

あまりにも衝撃的な新メニュー予告によって、私の意識は完全にそちらに持って行かれてしまった。もちろん先述したように、『デミたまメンチカツ』は味・ボリュームともに申し分のない新商品だ。しかし……。今はもうコーンフレークのことしか考えられない状態である。続報に鬼期待。

参考リンク:かつや
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.