中国の最高指導者である習近平国家主席。権力をますます拡大させ、偶像化しつつあるとも伝えられている。

そういえば、『くまのプーさん』に激似と話題になった結果、プーさんがネット上から抹殺されたこともあったっけ。そんな習近平氏が中国でソシャゲに! しかも、大人気ゲームになっているというのだ。マジか。

・習近平氏のソシャゲが大・人・気!

習氏は中国で比較的人気が高いと言われているが、それを考慮しても爆発的な人気ということは、よほど面白いゲームに違いない! もしかして習氏になって国を作る育成ゲームだったり、まさかの美少女化だったり!? 止まらない妄想を抑えつつ、ドキドキしながらゲーム『为习近平鼓掌』を開いてみると……

・なんかよーわからんゲーム……ちょっと待て

そのゲームの内容を文字で表すと、「演説した習近平に向かって、ひたすら拍手を送り続けるゲーム」。スマホをタップし、19秒間の間に、一体何回拍手を送れるかを、オンライン上で他のプレイヤーと競うことができるのだ。それだけ。ただそれだけ。

19秒というのは、現在開かれている全人代が第19回目だからだと思われるが、ただそれだけ。

拍手をしたからといって習近平の表情が変わったり衣装が変わったり、ご褒美的なイベントが起こるわけでもない。ただただ拍手をするだけなのだ。

何これ、面白さ計測不能……。いや、ちょっと待て! これって……

・まさに中国版「シュウォッチ」 / 超えろ高橋名人

よく考えてみよう。日本にも似たよーなヤツがあったじゃないか! そう、ハドソンの「シュウォッチ」こと『シューティングウォッチ』だ! 1987年に登場し、高橋名人を目指す日本中の少年少女が連射記録を競っていたアレだ!

「習近平、ソシャゲに」というインパクトに、すっかりヤラれてしまったが、シュウォッチ的なゲームが、発売から30年経ったこの2017年に中国で人気を集めるとは……そう考えると、そこまで意味不明なゲームでもないかもしれない。

「拍手により、熱い忠誠を表す」なんて言われているけど、プレイヤーは単に連射数を競っているだけかも? いやしかし、こういうゲームが出るから「偶像化が進む」「ゲームまで政治色に」なんて言われてるのか……。

ちなみに、このゲームは19秒間に1000回ほど拍手をカウントできるとされている。1秒間に52回以上という計算だ! 達成したら16連射の高橋名人どころか、あの最強電動ハンディマッサージ機「スライヴ」の24連射も軽々と超えてしまうだろう。

果たして、超人が誕生するのだろうか……もし誕生したら、一度、ロケットニュース24編集部のスライヴちゃんとお手合わせ願いたいものだ。

参照元:纽约时报中文版(中国語)、ゲーム「为习近平鼓掌」※プレイはスマホのみ
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼習近平氏、ソシャゲに。すでに10億回以上の拍手が集まっているそうな

▼プレイ前に演説が流れる。もしかして、コレを聞かせるためのゲーム? でもスキップ可能だった

▼やってみた。19秒間に178回。私・沢井は1秒間に9連射だ

▼高橋名人は16連射、スライヴは24連射だ