世界を覆う新型コロナウイルスの脅威。現在の感染者数トップの国はアメリカで、2020年3月13日から国家非常事態宣言が発令されている。そんなアメリカ・カリフォルニアのフェスに私(中澤)が出演します。4月25日に。

いやいやいや! そもそも日本も緊急事態宣言中だし!! 当然そう思った人もいると思う。しかし、外出自粛の今だからこそやる価値があるのだ。なぜならこのフェスは……

配信フェスだから。アメリカはカリフォルニアのラジオ・DKFM が毎年開催している音楽フェス『DreamGaze ATX』。もちろん今年は中止になったのだが、代わりに起ち上がったのが配信フェス『DreamGazeWorldwide』である。

世界中から配信でミュージシャンが出演するこのフェスは、社会的距離を保ちながら音楽を楽しむ試み。これに売れないバンドマンこと私(中澤)も参加することになった。

・4月25日11時

出演するのは私がギターを弾いているバンド『si,irene』。イベント開始は日本時間の2020年4月25日11時から「Facebook Watch」での配信と告知されている。「Facebook Watch」とはFacebookの動画機能で、今回はDKFM公式ページから見ることができるんじゃないだろうか

語尾があいまいになってしまったのは、Facebookで配信ということに私自身全く馴染みがないためだ。とは言え、本場アメリカではNetflixみたいにオリジナルドラマとかあったりするくらいはメジャーなのだという。へー。

・どういう感じになるのかは不明

と、まあ海外ベースのため始まってみないと何も分からないのが正直なところである。それは去年イギリスのフェスに出演した時もそうだった。アンプは何があるのか? 本当に自分たちの枠が用意されているのか? ライブが始まるまで不安だらけだったことを覚えている。

ではなぜ、再び国境を越えて『DreamGazeWorldwide』に参加するのかと言うと、活動の仕方を考えるタイミングが来ていると思うからだ。

ここからは si,irene も関係なく私個人の考えだが、新型コロナがいつ収束するのか見えない現状、「どう活動し表現するのか」はミュージシャンどころかエンタメ業界が取り組むべき命題であると思う。

これまで考える機会はいくらでもあったのにスルーしてきたその問題。それを改めてもう1度正面から考えようというのが私にとっての『DreamGazeWorldwide』である

・以前収録の映像を配信

なお、『DreamGazeWorldwide』では、ライブだけでなく様々なミュージシャンからコメントも届いている。Twitterに投稿された告知動画では、世界中のミュージシャンがコメントを繋いでいた。ちなみに、我々『si,irene』は以前に収録していたリハーサルスタジオでのライブ映像で出演予定

ネットが発達した現代社会において何も1つの場所に集まることだけがフェスの形ではない。また、お金になることだけが音楽の鳴る条件でもない。触れ合えない今だからこそ距離も国境も越えて音楽で繋がろう。今週土曜日の11時に暇だったら「DKFM」のFacebookページを覗いてみてくれ。

関連リンク:「DKFM Shoegaze Radio」Facebook
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼世界中のミュージシャンがメッセージを繋ぐ告知動画