2021年4月にオープンした「ロマンスカーミュージアム」といえば、歴代の特急ロマンスカーや小田急線開業当時の車両が展示されているほか、沿線の魅力が詰まった巨大ジオラマや運転シミュレーターなど……多彩なコンテンツが楽しめる複合型ミュージアムだ。

本来であればオープン直後に行きたかったが、我慢して「限定うまい棒(チーズ味27本)」を購入したのは以前の記事でお伝えしたとおり。しかし今回は……念願叶って現地に行くことができたので、ミュージアムを楽しむためのポイントを紹介したいっ!

・ロマンスカーミュージアム

小田急線海老名駅隣接地にオープンしたロマンスカーミュージアム。まず目玉となるのは、車庫のような展示室「ロマンスカーギャラリー」だ。時代を彩ったロマンスカー5車種が常設展示されている。蛍光灯も駅ホームのように縦一直線に並んでいるのが特徴だ。

ロマンスカーとは、小田急電鉄が1948年に「新宿〜小田原を60分で結ぶ」という将来目標を立てて開発された高性能特急専用車両で……

1957年に新幹線のモデルになったSE(3000形)Super Expressが誕生した。丸っこいフォルムがレトロでかわいい。

次に誕生したNSE(3100形)New Super Expressから展望座席が設置されて、運転席は2階へ

そして、ヘッドライトや愛称表示が車体に埋め込まれたLSE(7000形)Luxury Super Expressが登場。

見比べてみると、だんだん直線的でスピード感のあるフォルムに変化していることに気がつく。

SE(3000形)、NSE(3100形)は一部連結部通路のみ立ち入り可能。じっくり当時の雰囲気を味わいたい。さらに、NSE(3100形)は2階運転席の様子を外からチラッとのぞくこともできるぞ

またHiSE(10000形)High Super Expressと、RSE(20000形)Resort Super Expressは一部車両内が立ち入り可となっている。ちなみにRSE(20000形)は、JR御殿場線の沼津駅まで乗り入れるために設計されたロマンスカー。JR運転士も乗務するため運転席は1階とのこと。

・ジオラマパーク

つづいて巨大なジオラマパークへ。新宿から箱根まで、刻々と移り変わる沿線の街並みをロマンスカー(10車種)と通勤電車(5車種)が走っている。こちらロマンスカーと通勤電車だけに注目するのはもったいない。けっこう小ネタが散りばめられているぞ。たとえば……

新宿の高層ビルから降りてくるヒーロー。

箱根駅伝を走る選手たち。

さらにはイノシシ親子と遭遇する登山客……てな感じで、まだまだネタは隠されている。時間があればじっくりチェックしておくべし。

・大人気の運転シミュレーター

そして当日抽選制の大人気「ロマンスカーシミュレーター “LSE(7000形)”」へ。 こちら実際の運転席から撮影した映像を使用している上に、運転操作機器もそのままという超本格使用。「秦野 → 本厚木」「本厚木 → 町田」「成城学園前 → 新宿」の3コースが用意されている。

で、この “実際の映像” ってのがポイントで「成城学園前 → 新宿」は、なんとLSE(7000形)の定期運行終了後、イベントで使用する回送電車にカメラを設置した映像を使用。新宿駅で大勢のファンが迎えてくれるから、チャンスがあればぜひ体験(500円)してみてほしい。

・カフェは誰でも入場可能

なお、ミュージアムへ入場するには事前予約が必要だが、隣接するカフェ「ROMANCECAR MUSEUM CLUBHOUSE」は予約せずに利用可能。ちなみにソファ席には、小田急線開業当時の車両「モハ1」の座席をイメージしたブルーが使われているってのは豆知識。

人気メニューは、かつてロマンスカーで親しまれていた『走る喫茶室』当時のメニュー「クールケーキと日東紅茶のセット(700円)」だ。関係者曰く、半解凍でシャリシャリだった当時よりも美味しいらしい。うむ、たしかにヒヤッと美味しい。夏はかなり売れるだろう。

さらに屋上にはロマンスカーが見渡せるテラスがあったり、限定グッズが手に入るミュージアムショップがあったり……見どころは語り尽くせないので、興味があれば予約をしてから現地へ。詳しくは公式サイトをチェックしてみてくれよな!

・今回ご紹介したスポットの詳細データ

名称 ロマンスカーミュージアム
住所 神奈川県海老名市めぐみ町1-3(小田急線海老名駅隣接地)
時間 ミュージアム10:00〜18:00 / カフェ10:00〜20:00
休日 第2・第4火曜日 ※ 別途、休館日を設ける場合あり

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼運転シミュレーターの様子はこちら

▼最新情報は公式インスタグラムでも確認できるぞ!