『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』などを代表作に持つ伝説的なマンガ家・手塚治虫先生。「マンガの神様」と呼ばれているが、実は、テレビアニメの神様でもある。日本で初めて作られた30分枠のテレビアニメーションシリーズが手塚先生の虫プロダクションが制作した『鉄腕アトム』なのだ。

テレビアニメが全盛期の現代だが、手塚先生がいなければ今のアニメはなかったかもしれない。ところで、あなたは桃屋の『のり平アニメ』をご存じだろうか。鼻メガネの陽気なオッサンが登場する「ごはんですよ!」でお馴染みのCMだ。アレ、60周年ですって。……ファ!? 『鉄腕アトム』より前やないの!!

・日本のテレビアニメ最初期の作品

そう、「虫プロダクション」が初めて作ったのは、あくまで30分枠のテレビアニメーションシリーズ。日本のアニメーション自体の歴史はもっと古い。ちなみに、日本でテレビ局が開局したのは1953年で『鉄腕アトム』の放送開始が1963年だ。

そして、『のり平アニメ』の放送開始は、開局からわずか5年の1958年。テレビアニメの最初期作品と言っても過言ではないだろう。そんな『のり平アニメ』が2018年で誕生60周年を迎えるという。おめでとう! 鼻メガネのオッサン!!

・鼻メガネのオッサンの正体

60周年記念特設サイトを見ると、この鼻メガネのオッサンは三木のり平さんというコメディアンであり、元になっている絵も三木のり平さんが描いたものだそうな。特設サイトでは、他にも制作秘話や『のり平アニメ』の歴史などが見られるぞ。

・新年からデジタル映像復刻版もオンエア

現在は一旦小休止となっているこのCM。誕生60周年を記念して、「ごはんですよ!」発売当時にオンエアされた「オムニバス」篇など3篇のデジタル映像復刻版が2018年1月5日に放送されるという。またあの陽気なオッサンに会えるぞ

それにしても、私(中澤)が子供の頃に超流れてたこのCMが、まさか『鉄腕アトム』のアニメ放送より前の作品だったとは……。もはや、歴史資料を見ているようである

なお、12月27日と28日には、銀座の石川画廊でセル画やイラストが飾られる「のり平アニメ展」 も開催されているのでのり平ファンは要チェックだ。

参照元:桃屋
執筆:中澤星児

▼デジタル映像復刻版「オムニバス マラソン」篇

▼「川柳 寝ぼすけ」篇

▼「川柳 長電話」篇