2017年も10月に入り、いよいよ秋の到来である。「食欲の秋」も「運動の秋」も良いが、秋の夜長には「読書の秋」もピッタリだ。でも読みたい本が無いし……という人は、ここはひとつ『スター・ウォーズの書籍』なんていかがだろうか?

実は日本は世界でも稀にみる「スター・ウォーズの書籍大国」で、タイトル数は100以上にも及ぶのだ。今回は「そんなのあるのかよ!」と驚くべきものから「マジでためになる」という実践的なものまで、厳選の7タイトルをご紹介したい。

・スター・ウォーズ読書の日って?

書籍をご紹介する前に、まずは『スター・ウォーズ 読書の日2017』について触れておこう。“読書の日” とはいうものの、実は何月何日なのかは決まっていない『スター・ウォーズ 読書の日』。スター・ウォーズの本を読んでスター・ウォーズに思いを馳せる、フォースに導かれし記念日である。

これを記念して渋谷のHMV&BOOKS TOKYOでは、10月21日と28日の2回に渡り『スター・ウォーズ 読書の日 トークショー』が開催される。「スター・ウォーズ 禅の教え」から枡野俊明氏、「CD付 スター・ウォーズの英語」から安河内哲也氏、「スター・ウォーズ ジェダイの哲学」から芳賀靖彦氏、「スター・ウォーズビジュアル事典」から上杉隼人氏が登壇予定だ。話を聞けばきっと、あなたの中のスター・ウォーズが一段と深みを増すことだろう。

10月17日~10月31日の期間中は名場面を収めたパネル展も開催中だから、ファンは絶対にチェックしておこう。会場にはダゴバの森が再現されていて、ヨーダやR2-D2と一緒に写真を撮ることも出来るぞ。

さて、冒頭でもお伝えした通り、日本におけるスター・ウォーズの書籍は100種類以上を超える。そのうち翻訳系の書籍もあるが、すごいのは日本独自のスター・ウォーズ本が約60種類に及ぶこと。「日本人がどれだけスター・ウォーズを深く見ているのか?」がわかるというものだ。

それでは以下で、『スター・ウォーズ 読書の日2017』に読みたい厳選のスター・ウォーズ本7選をとくとご覧いただきたい。

・「スター・ウォーズ 禅の教え」


本物の僧侶であり、「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた枡野俊明氏が、スター・ウォーズの世界を禅でひも解き話題になった本書。取っつきにくいと思われがちな “禅の教え” が、スター・ウォーズの名シーンを引用しながらわかりやすく解説されている。

例えば「直心是道場(じきしんこれどうじょう)」などの禅用語が「自分を鍛える場所は自分にある」とコンパクトにまとめられており、さらにはルークの修業シーンとも相まってスッと入って来やすい。スター・ウォーズファンでなくともオススメの一冊だ。枡野俊明氏はトークショーにも登壇するぞ。

・「CD付 スター・ウォーズの英語」


英語をスター・ウォーズの名シーンで学んじゃおう! ……といったポップな内容ではなく、読み書きに加えCD付きでヒアリングの英語力向上までを目指すガチな一冊。東進ハイスクールの人気英語カリスマ教師・安河内哲也氏が本気で手掛けた教材だ。

40年来のファンであるという同氏だけに、節々からスター・ウォーズ愛が伝わって来るのと同時に、カリスマ講師ならではの英語解説がわかりやすく説明されている。この本をマスターしたら英語がベラベラになる! ……かもしれない。安河内哲也氏もトークショーに登壇予定だ。

・「スター・ウォーズ ジェダイの哲学」


世界初、ジェダイの教えに哲学的な側面から斬り込んだ自己啓発本。その内容は「自分らしく生きたい」「主体的に生きたい」と願う人々に、価値観や恐れの感情を手放し、フォースの導きを得る方法を伝授する真面目な内容だ。

なぜアナキンはダークサイドに堕ち、ルークはジェダイのままでいられたのか? 数々の有名エピソードが哲学的な視線で解説されている。ズバリ、ジェダイになりたい人は必読だ。編集を手がけた芳賀靖彦氏がトークショーで何を語るのか? 注目だ。

・「スター・ウォーズ ビジュアル辞典(全4巻)」


銀河にまつわる膨大な知識が詰め込まれたスター・ウォーズ辞典。翻訳を手掛けたのはトークショーにも登場する上杉隼人氏だ。画像が多く、漢字には全て読み仮名が付いているため「子供向けかな?」と思いきや、マニアもビビるほど濃ィィイイイ内容が網羅されている。

中には「ライトセーバーの作り方」なんていうマニアックな内容もあり、劇中には出てこない知識を補足する資料として申し分ない。マニアを自称する人、さらにはお子さんにスター・ウォーズの英才教育を施したい人には超オススメだ。

・「人生にフォースは必ヨーダ」


スター・ウォーズから学ぶ人生の教訓を、絵本感覚で楽しめる一冊。文字だけならば1冊読むのに3分もかからないが、その内容は奥深く、読み終えたときには心に留めておきたい何かを感じ取っていることだろう。

温かみのあるイラストも心地よく、絵本としての完成度も高い。自分用としてはもちろんのこと、プレゼントにしたら「この人センスいいわぁ~」と株が急上昇すること間違いなしだ。逆にこの本を読んだら、スター・ウォーズを観たことがない人も作品を観たくなるかもしれない。

・「もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら」


ハムレットなどで知られる歴史的脚本家・シェイクスピアが「もしスター・ウォーズを書いたら?」という設定で執筆された書籍。スター・ウォーズの知識だけではなく、シェイクスピア文学のエッセンスも感じ取れるから、マニアレベルのスター・ウォーズ好きにオススメしたい。

スター・ウォーズのキャラたちが上手にアレンジされているから、ファンならばきっとクスッと笑ってしまうだろう。挿絵のセンスも抜群なので、劇を見ている感覚で楽しめるハズだ。

・「ダース・ヴェイダーと仲間たち」


スター・ウォーズの書籍の中でも、屈指の人気を誇るジェフリー・ブラウンのSW絵本シリーズ。これまで3作が刊行されているが、待望の最新作が本書である。劇中では悪の化身として登場するヴェイダーが、絵本ではルークとレイアに振り回されるパパとして描かれている。

ただの可愛い絵本というだけではなく、笑って泣けるのもこの絵本のスゴイところ。親子ならば誰もが経験するあるあるエピソードがふんだんに散りばめられている。絵本を読む年頃のお子様がいたらかなりオススメだ。

──以上である! もちろん今回ご紹介できなかった書籍の中にも名著が多いから、興味がある人は『スター・ウォーズ 読書の日』を機にぜひチェックしてみてはいかがだろうか?

なお、トークショーが開催される渋谷のHMVでは、「スター・ウォーズ読書の日 2017」を記念しPOP UP SHOPがオープンしている。「フォースにまつわる名場面」と名付けられたパネル展も開催しているからぜひチェックして欲しい。買い物をすると、ステッカーやオリジナルショッパーももらえちゃうぞ。

とにもかくにも、奥深きスター・ウォーズ書籍の世界。読書の秋に、フォースの守りがあらんことを。

参考リンク:スター・ウォーズ 読書の日 トークショーローチケHMV
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

パネル展「フォースにまつわる名場面」より

▼これらはおまえたちが捜しているドロイドではない。

▼つねに忘れるな。意識を集中させたことが現実になるんだ。

▼忘れるな、今に集中するんだ。感じるんだ。考えるな。直感に従うんだ。

▼恐れはダークサイドへの道じゃ。恐れは怒りを生み、怒りはにくしみを生み、にくしみは苦しみを生む。

▼フォースを使え、ルーク。手放すんだ。

▼私がおまえの父だ。

▼善と悪をどう区別したらいいのですか。

▼スター・ウォーズの書籍多すぎ!

© & TM 2017 LUCASFILM LTD.