さて突然ですが問題です! この中国・四川料理の日本語名は何でしょう? お題は『螞蟻上樹(マーイーシャンシュー)』。日本語に訳すと「蟻(アリ)の木登り」である。何、蟻料理!? さすが中国さん、パネェわ……というわけではない!

正体は日本でもメジャークラスのあの料理である。料理に本物の蟻を使うのではなく、ビジュアルが「蟻が木を登っているみたい」に見えることからつけられた名前だ。ヒントは「四川料理」「丸美屋の素にもある」。どうかな? わかったら、かなりの中国通だ!

・中国料理「蟻の木登り(螞蟻上樹)」とは!

蟻が木を登っているみたいに見える料理。きっと、木のような食材に蟻のような小さなツブツブがついているのだろう。ここまでは想像にかたくないが、具体的には一体何? しかも日本でメジャーな中華料理だなんて……



わかった?



ヒントを探しに、スーパーの中華の素コーナーにでも行ってみる?


どうかな?

では、答えをいくよ?

『螞蟻上樹』は日本語で言うところの……


「麻婆はるさめ」だ!!!!

ああああああ、そうですか! はるさめを木に見立てて、そこにまとわりつく肉の粒が蟻ね、なるほどなるほど……ってわからんわ!(笑) 名付けた人、どれだけ感性豊かなんだよ! さすがは中国さんやで。正解がわかったところで、沢井メグのリアル中華:第19回、『螞蟻上樹』を作ってみよう!

【材料】2人分

・さつまいも春雨:100g
・豚ひき肉:100g
・ネギ:適量
・ニンニク:3かけ
・豆板醤:小さじ2
・味覇など中華スープの素:400ml分(味覇の場合、水400mlに対し味覇小さじ2)
・酒:小さじ2
・醤油:大さじ2
・オイスターソース:大さじ1
・砂糖:小さじ1
・ゴマ油:少々
・酢:少々

さつまいも春雨は業務スーパーで購入。他店では韓国料理のチャプチェ用の春雨として売られている場合もある。手に入らなければ、じゃがいもデンプンで作られたマロニーでもOKだ!

【作り方】

1.春雨を軽くゆで、ニンニクとネギをみじん切りにしておく。中華スープの素はぬるま湯で溶いておく。


2.鍋に油を入れニンニクとひき肉を炒め、香りが立ってきたら豆板醤を投入。焦がさないように炒める。


3.2に中華スープ200mlを入れ、沸騰したらネギとゴマ油以外の残りの調味料と1のはるさめを投入。煮汁が飛ぶまで煮て、皿に盛り付け、ネギとゴマ油を散らせば完成。

さつまいもの春雨は、緑豆春雨と比べてモチモチで食べ応え抜群。豆板醤のピリ辛風味と爽やかなネギの香りが食欲をそそる。葉にんにくに変えても風味が変わっておいしい。


ポイントは春雨をゆですぎないこと。あとでスープで軽く煮るためパッケージの表示通りにゆでると、仕上がりがベトベトになってしまうのだ。1~2分短くゆでるのがポイントである。

春雨を箸で持ちあげると、確かに肉が蟻のようにくっついてくるが、だからと言って『蟻の木登り』と名付けちゃうなんて日本ではちょっと考えられないかも……でもそのセンス、嫌いじゃない。

Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

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▼中国人のセンスが光る一品と言えるかもしれない