「早く人間になりたい」のセリフで知られる名作アニメ「妖怪人間ベム」が帰ってくる──。これまで再放送を含めれば幾度となく放送され、2011年には亀梨和也主演で実写ドラマ化もした「妖怪人間ベム」が2019年、完全新作アニメーションとして登場だ。

多くの人が知る第1シリーズは1968年に放送を開始しているから、妖怪人間ベムの歴史は半世紀を超えたことになる。新シリーズ『BEM』も時代の流れに合わせ、超絶スタイリッシュなビジュアルなっているぞ。

・奥深いテーマ

ご存じの方も多いと思うが、妖怪人間ベムは妖怪でも人間でもない “妖怪人間” が主人公のアニメである。強大なパワーと正義の心を持ちながらも、その異形がゆえに人々に恐れられる……という切なさこそが、妖怪人間ベム最大の魅力であろう。

かいつまんで言えば「正義とは何なのか?」をテーマにした奥深いアニメであり、ベム・ベラ・ベロの3人は「正しい人を助け、悪を倒すことでいつの日か人間になれる」と信じて今日も悪と戦うのだ。そのテーマは普遍的で、50年たった今も色あせることはない。

そんな妖怪人間ベムが帰ってくる……当時の2000倍くらいスタイリッシュになって。2019年2月7日に公開されたティザー映像に映し出されるベム・ベラ・ベロの3人は、かろうじてベムがわかる程度。ベラとベロに関して言えば「誰?」というレベルの別人だ。

・超絶スタイリッシュな3人

だがしかし、この流れは当然と言えば当然なのだろう。2018年から新シリーズが開始した「ゲゲゲの鬼太郎」では、美少女化した ねこ娘が話題になったし、鬼太郎も見た目こそ大して変わっていないものの、超絶クールな性格になっている。

記者が子供の頃に見た鬼太郎(1985年放送開始の第3シリーズ)は活発な性格であった。つまり、キャラクターに世相を反映させることも、その時代の子供たちの心をつかむポイントに違いない。それにしてもカッコよくなりすぎだよ……ベム。

とはいえ、どれだけビジュアルが変わったとして「妖怪人間ベム」は、子供たちにそして大人にも「正義とは何なのか?」を考えさせてくれるハズだ。現在のところ放送局などは未定だが、完全新作アニメーション『BEM』に期待だ。

参照元:YouTube
執筆:P.K.サンジュン
イラスト:©ADK-EM / BEM製作委員会

▼こちらが「BEM」のティザー映像。ベラとベロ……!

▼こちらは2006年から放送されていた妖怪人間ベム。

▼こちらは1968年に放送開始した元祖の妖怪人間ベム。再放送で見てた。

▼こちらはドラマ版の妖怪人間ベム。