買い物をしていると、思わず二度見する商品に出くわすことがある。例えば先日、私はドンキで『静岡おでんカレー』なるレトルトカレーを発見したのだが、その商品がまさに「思わず二度見」であった。というのも、そのパッケージには “串に刺さったおでん” がカレーのソースポットに入っているイラストが描かれていからだ。
このパッケージのレベルでおでんが入っていたら……これはもうカレーではなく「おでん」なのではないか? いや、しかし「おでんカレー」というからには、「カレー」と言うべきか? おでんなのかカレーなのか……一体どっちなんだぁぁぁぁああああ!? となってしまったので、実際に購入して食べてみることにした。
・黒はんぺん入り
『静岡おでんカレー』の購入価格は537円(税込)。改めてパッケージを見ると、静岡おでんの定番「黒はんぺん」も入っているようだ。
ここまで静岡おでん感をプッシュしてくるとは……やはり、『静岡おでんカレー』はカレーではなく「おでん」なのではないか? という気がしてきたが、考えても仕方がないので実際に作ってみよう。
・予想外の味
作り方は普通のレトルトカレーと変わらない。湯せんをするか、耐熱容器に入れてレンジで温めるか。今回はお湯で温めてみる。出来上がったカレーを、ほかほかの白米にあけてみたところ……
パッと見は普通のカレーだが、さりげなくおでんが主張している。だしの香りが効いているので、蕎麦屋のカレーを思い起こさせる。それでは食べてみよう! いただきまーす!
……むむっ! 結構辛い! そして、酸味が効いている! 材料の表記にあったトマトペーストの酸味だろうか。どこかエスニックな風味を感じられ、少ししてからダシの風味が追いかけてくる。これは完全に予想外だった。蕎麦屋のカレーを思い浮かべながら食べただけに衝撃が大きい。ただ、不思議な感覚だが、美味いことは確かだ。
静岡おでんの名物である黒はんぺんは、しっかりと弾力があり、ダシも十分に染みている。初めて黒はんぺんなるものを食べてみたが、なかなか美味いな。
他にも大根、こんにゃく、うずらのたまご、牛すじが入っていた。黒はんぺん同様、十分にだしが染みていて、しっかりとおでんだったぞ。しかしながら……
気になるのはそのサイズ。レトルトだから仕方がないのだが、具材が大きいとは言えない。とはいえ、先述の通り味は美味い。カレーとして美味しい。エスニックと和が見事に同居している。それらを踏まえて、「静岡おでんカレーはおでんなのか? カレーなのか?」という疑問に、私が出した結論は……
静岡おでんカレーは……!!
カレー
というのも、おでんのサイズなどを考慮すると、どうしても おでんが影を潜めてしまっている印象だったからだ。これを言ったらおしまいだが、どちらも好物の記者は、できればおでんとカレーを別々に食べたいと思ったのが正直なところ。
──以上。
あくまで私個人の結論ではあるものの、本記事を読んで「レトルトの静岡おでんカレーはおでん寄りなのか? それともカレー寄りなのか?」が気になった人は、実際に食べて確かめてほしい。ちなみに、販売元の「いちうろこ」はネット通販も行っており、こちらでの価格は648円(税込)だ。
参考リンク:いちうろこ『静岡おでんカレー』
Report:石井陽太
Photo:Rocketnews24.