住む国が変われば全ての環境が変わり、様々なことに順応していかなければならない。そしてそれは、仕事にも言えることだ。日本人が外国で働く場合と同様に、外国人が日本で働く場合も “順応” が求められる。

では、実際に日本の会社で働く外国人は一体どのように思っているのだろうか? 今回は、その本音が垣間見えるネットの声を紹介しよう。日本での生活に興味がある海外掲示板サイトQuoraのユーザーが、「日本の会社で日本人と働くってどんな感じ!?」と在日外国人に質問を投げかけたところ、かなか興味深い答えが返って来ているぞ。

1. 本音と建て前の差が激しい

別に日本ではなくとも、いつも本音をズバズバ言っていたら人の気持ちを傷つけたり、人間関係にひずみが生じてしまうだろう。だが、日本の会社で働く外国人のなかには、「特に日本人は本音と建前の差が激しいと思う」との声が多かった。

建前は “礼儀正しさの裏返し” だとも言えそうだが、つい同僚に対して身構えてしまうようになった……との声も挙がっている。

2. 先輩&後輩の関係が面倒くさい

国に限らず、どの会社でも上下関係はあるものだし、自分が社長でない限り上司がいるのは当たり前。しかし、日本の会社では正社員と派遣&バイトに対する待遇の差も大きく、同じ部署でも先輩&後輩の関係があって、面倒くさいと感じる外国人は少なくない模様。

筆者がアメリカで働いていた時、数年の勤続年数の差ならば先輩&後輩なんて関係は存在しなかったので、その点、日本は職場での階級づけが細かいと言えそうだ。

3. 会社の行事が多い

お次は、筆者の在日外国人の友達の意見である。日本の会社は、新入社員の歓迎会や退職者の送別会、忘年会&新年会に社員旅行やスポーツイベントなど、とにかく会社の行事が多い。

強制参加の場合もあり、「アメリカでは、仕事とプライベートをキッチリ分ける傾向が強いから、退社後の時間や休みの日を、会社の付き合いに割かないといけないのが本当にウザい」と、よく文句を言っている。

4. 会社のイベントに友達や家族を呼べない

そして、筆者の友達だけでなくネット民からも、「会社の行事が多いくせに、イベントなどに自分の友達や家族を呼べないのが不思議」だとの意見もある。

国にもよるだろうが、欧米諸国の会社のパーティーなどでは、パートナーや家族と一緒に参加する場合が多い。「20年も一緒に働いているのに、同僚の家族に一度も会ったことがない」という状況は、かなり不思議なようだ。

5. まとまった休みが取りにくい

こちらも国や職種によると思うが、一般的に日本の会社で大型連休でもないのに、2~3週間まとまった休みを取るのは簡単ではないだろう。ゆっくり母国に帰省したいだろう在日外国人にしたら、そんな日本の会社の風潮は辛いところかもしれない。

海外生活が長かった筆者は、「日本の会社で働いたら、おそらく染まり切れずに自分が辛いだけだろう……」と判断して、フリーランスの在宅ワーカーとして働いている。なので、日本の会社で働く在日外国人の意見に、「なんだか分かるなあ~」とうなずいてしまった次第だ。

参照元:Quora[1] [2] [3]
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.